自由研究 火星が近くなる理由を5歳でもわかるように説明してみる
我が家の5歳児は、よく空を眺めては「あの飛行機はどこへ行くのか?」「あの星は何?」と興味があるようで色々聞いてきます。
パパも飛行機や天体が好きだった(高校は天文部でした)ので、わかる範囲で教えていますが(最近はスマホのアプリという秘密兵器があるw)
今年は5月頃から、だんだん明るく目立って光る星、火星がやはり気になるようです。
5歳児「火星はなぜどんどん明るくなるの?」
パパ「地球に近づいてるからだよ」
5歳児「なぜ火星が近くなるの?」
と、ある日聞いてきたことがあったので・・・
5歳娘が朝食のゆでたまごの黄身を残したついでに、火星が地球に近づくプロセスを5歳児にもわかるように、かなりおおざっぱですが元天文部のパパが説明してみました(笑
太陽、地球、火星
意味はありませんが、火星は、残したゆでたまごの黄身。
地球は、ゆでたまご。
太陽はトマトにしようとしましたが、わかりにくくなるので紙の太陽を描きました。
公転(こうてん)
地球は太陽のまわりをまわっています。
同様に、太陽の惑星である火星も、太陽のまわりをまわっています。
これを公転(こうてん)といいます。
地球は火星に2年2ヶ月ごとに近づく
地球は、太陽のまわりを1回まわるのに約1年かかりますが
地球よりも外側をまわる火星は、太陽のまわりを1回まわるのに約1.88年かかります。


つまり太陽のまわりをまわるのにずれがあるので、地球と火星の(に限らないけど)位置関係は遠くなったり、近くなったりします。
そして約2年2ヶ月の周期で地球は火星と並び距離が近くなり、地球から火星はだんだん明るく見えるようになります。
2018年の地球から見た、火星の明るさと大きさ
地球と火星がだんだん近く様子を、(おおざっぱですが)月ごとに示してみます。
明るさは「等級」。
「秒角」とは直視径スケール・・・つまりみかけの大きさです。
(等級、秒角等は、月刊星ナビ2018年7月号を参照)



地球と火星は、だんだん近くなっていきます・・・


このあたりからは、火星は特に目立って明るくなってきました。


明るく目立つ木星(−2等)なみに明るくなってきました。
そして7月31日、火星は最接近をむかえます!
明るさは、−2.8等。大きさは、24.3秒角。


そして、7月31日を境に、火星は地球からじょじょに離れていきます。


つまり、7月31日だけ大接近するのではなく、その前後と地球は火星に近い状態が続くので、しばらくは火星が明るく見えます。
夏休みいっぱいは、火星の大接近を十分楽しめます!
2018年の火星の大接近は15年ぶり
覚えている方もいるかと思いますが、実は15年前の2003年に、世紀の大接近と言われるほどに火星が近づいたことがあります。
その時の距離は約5570万km。約6万年ぶりだったそうです!
2018年はそこまで近くはなりませんが、それでも約5759万km!
(正直、ここまでくると距離感はまったくわかりません・・・)
6000万kmよりも近くのは15年ぶりで、次回、今回と同等クラスの大接近は17年後の2035年9月11日だそうです。
ともあれ、たまごの黄身も残さず食べましょう。

わかる! 楽しむ! 火星大接近&はやぶさ2: 惑星探査の最前線と2018年天体イベントの見方がやさしくわかる (SEIBUNDO MOOK)
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