お散歩に出るのが、気持ちの良い季節になりました。
桜橋を渡って向島へ
今日は(といっても随分と前のことですが)、隅田川の歩行者専用の橋、桜橋を渡って対岸の向島までお散歩です。
今回のお目当は・・・
長命寺の桜もち
隅田川の桜橋からすぐのところにある、長命寺の桜もち山本やさんです。
こちらのメニューは、1つだけしかありません。
ずばり「桜もち」だけです。
なので、ディスプレーも「召し上り」「6ヶ入箱詰」などのように商品の名前は書いてありません。あつかっている商品は、「桜もち」の1つしかありませんからね。
三枚のオオシマザクラの葉にくるまれた桜もち
さて、散歩の一休みに「召し上り」(煎茶付き1個300円)を注文して店内でいただきました。
葉のいい香りがしてきます。出された木の升も良い感じです。
長命寺の桜もちは、3枚のオオシマザクラの葉にくるまれています。
葉を3枚つつんだまま食べるも良し。
葉を1枚取って2枚包んだまま食べるも良し。
葉を2枚取って1枚包んだまま食べるも良し。
葉を3枚取って、桜餅だけで食べるも良し。
お店の方がおっしゃるには、葉を全て取って食べるのをおすすめしているそうです。
あんは、こしあんで甘さ控えめ。とても美味しい桜餅です。
長命寺と道明寺
桜餅には、もうひとつ有名な「道明寺の桜餅」があります。
長命寺は、こちらのお店のすぐお隣にありますが、道明寺(どうみょうじ)は大阪の藤井寺にあります。
よく言われるように
- 長命寺の桜餅は、関東風
- 道明寺の桜餅は、関西風
両者の大きな違いは、あんを包んだ皮です。
道明寺の桜餅の皮に使われる道明寺粉はもち米ですが、こちらの長命寺のは小麦粉です。
かわをむいて食べる?
さてさて、桜餅の葉も皮と呼びますね。
以前読んだ、昔話の絵本にこのようなお話がのっていました。
時は、江戸時代。
長命寺の前を通りかかった、とあるお侍さんが、ちょっと一休みにと茶屋で桜餅を注文しました。
出された桜餅を見て、はじめて食べるお侍さんは、茶屋の娘さんに聞きます。
侍「これこれ。これは、どのようにして食べれば良いのかな?」
娘「はい。これは皮をむいて食べるのがよろしいかと思います。」
侍「ほう、さようか」
と、お侍さんは川(隅田川)の方を、向いて食べたのでした。
ごちそうさまでした。