7月28日「乱歩忌」
7月28日 は「乱歩忌」。
日本を代表する推理小説家、江戸川乱歩(1894〜1965)の忌日。
名探偵明智小五郎と小林少年が活躍する「少年探偵シリーズ」など、小中学校の図書室の書棚にある乱歩の作品は、ほぼ全て読んだかな。
江戸川乱歩は、もうかなり昔の人ですが、今の人にも通じる読みやすい文章と、巧みで怪しげな香りのする独特なストーリー展開で、どんどん引き込まれていきます。
写真は、東京池袋の立教大学に残る「旧江戸川乱歩邸」応接間の、乱歩の肖像画と暖炉。
いかにも乱歩の小説に出てきそうな、時計やマスク、ステッキが置いてあります。
江戸川乱歩は、引越し魔
江戸川乱歩は、その生涯で46回もの引越しを繰り返したと言われている引越し魔として知られています。
大正時代「団子坂下」を上った所に、乱歩は弟と「三人書房」という古本屋を営みながら住んでいた。
それは9月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。
私は、D坂の大通りの中ほどにある、白梅軒という、行きつけの喫茶店で、冷やしコーヒーを綴っていた。
「D坂の殺人事件」江戸川乱歩
29番目に住んだとされる本郷区(現在の文京区)団子坂では、代表作の1つ「D坂の殺人事件」の舞台にもなっています。
現在の、麻布六本木界隈
空いちめん、白い雲におおわれた、どんよりとむしあつい、春の日曜日の夕方のことでした。
十二、三歳のかわいらしい小学生が、麻布の六本木に近い、さびしい屋敷町を、ただひとり、口笛を吹きながら歩いていました。(中略)
きょうは、近くのお友だちのところへ遊びに行って、同じ麻布の笄町にあるおうちへ帰る途中なのです。
「少年探偵 妖怪博士」江戸川乱歩
9番目に麻布一の橋に住んでいたこともあってか、麻布界隈もよく作中に出てきます。
しかも乱歩は、個人的な日記&収集録である「貼雑年譜(はりまざねんぷ)」に、かつて住んだ家の間取りなども1つ1つイラストにして丁寧に残しており、整理魔記録魔でもあった乱歩の独特な癖がうかがえます。
乱歩の作品には、本当に存在する地名が多々出てくるので(一部は偽名)、このへんにも乱歩が住んでいたのかな?と読みながら想像するのも、楽しいです。
類似した記念日
- 5月21日「探偵の日」
- 10月7日「ミステリー記念日」(江戸川乱歩のペンネームの由来になったEdgar Allan Poe エドガー・アラン・ポーの忌日)
- 10月27日「読書の日」
他
7月28日その他の主な記念日
- 世界肝炎デー
- 菜っ葉の日
- 地名の日
- なにわの日
- なにやろう?自由研究の日
他