お出かけいく

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子どもと、お出かけ行く(育)。30代パパによる、子供に何事もリアルに体験させてみようという試み。

哲学堂公園 明治時代のゴーストバスター井上円了が創設した、幽霊、天狗、世界の哲人に出会える公園。中野区

今回は、新宿区と中野区の境界にある、中野区立哲学堂公園へお出かけです。

 

哲学堂公園

自分にとっては、祖父母の家が近くにあったので、幼少期から何度も通っていたました。小さい頃から一風変わった独特な公園で、幼いながらも訪れるたびに不思議な感覚を感じていました。

 

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公園の案内板からして異色です。区立の公園にも関わらず名所案内が77ヶ所もあります。

髑髏庵、鬼神窟、時空岡、狸灯、鬼灯、原子橋、絶対城、宇宙館・・・

名所の名前も異色を放ってます。普通に見ただけでは意味がわかりません。

 

井上円了

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井上円了先生像 東洋大学

この公園を開園したのは、明治・大正に活躍した哲学者、井上円了です。

哲学館、今の東洋大学を創始したことでも知られています。

この円了先生、小さな頃から不思議なことが大好きだったそうです。

開国間近の明治の日本で、未だに迷信やオカルトを信じる人々が多い中で、ほとんどの不思議な出来事や迷信は、科学的に打破できると公言しました。その立場から妖怪研究、妖怪学を創始します。

明治時代にもコックリさんが流行しており、コックリさんを真面目に信じる人々が多く社会問題に発展するまでになっていたそうです。そのコックリさんを、神秘的な事ではなく、すべて人の(無意識な)人為的な作用から起きていると解明しました。

当時の不思議と思われることや迷信、怪奇現象を、次々に解明していったので、付けられた名前は妖怪博士。または、お化け博士

人々が不思議と思うことは、たいていみな、心より出ている」(著書:迷信解より)

昔からの言い伝えだからや、みんなが言っているからではなく、自分で考えることの大切さ、心の近代化を人々に提唱していきます。

そんな円了先生が、晩年、一般の人々向けに金銭や暇がなくても、精神修養できるように、哲学を触れるために造ったのが、この哲学堂公園です。

中には、難解でも興味深い名所の多い哲学堂公園ですが、全てを案内すると膨大になってしまうので、子供と出かける、お出かけ行く的に、難しい解説は避け、哲学堂公園の一部を少しご紹介します。

 

哲理門

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哲学堂の正門です。

一見、普通の古い門に見えますが

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左側の柱の中をのぞいてみると・・・

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幽霊がいます。

 

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反対の右側の柱の中には、天狗がいました。

 

幽霊像は、精神の中の不思議

天狗像は、物質の中の不思議を表しているそうです。

 

自分も小さい頃、何度もこの公園に来ては、この幽霊像を恐る恐る見ていました。

 

 

六賢台

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六角形の塔です。東洋の六人の賢人、聖徳太子、菅原道真、荘子、朱子、龍樹、迦毘羅を祀っています。

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よくみると、瓦の部分に、不気味な天狗がいます。

 

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この六賢台を含む古建築物は、ゴールデンウィークや、10月の週末に、内部を特別に公開します。

我が3歳児も、他の人が入って行くのを見て、興味深そうに「入ってみたい!」と、「お化けや妖怪が出るかもよ?」と言っても、それでも入ってみというので登ってみることに。

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完全木造の良い雰囲気の古建築です。中は狭いので、一度に入れるのは五人までとなっています。

急な階段を登っていきます。

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途中、2階部分には、井上円了博士が旅先で集めた収集品が置かれていたそうです。現在は、中野区の歴史民俗資料館に所蔵されています。

 

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哲学堂公園は、ちょっとした森になっているので、遠くまで展望はできませんが、園内の古建築が立ち並ぶ、時空岡を一望できます。

 

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一度、時空岡を出て、唯物園と下ります。この公園の広さは、東京ドームを少し大きくしたくらいの広さで、高低差がある公園です。新宿区と隣接していますが、自然が豊かで森の中を散策できます。

 

狸灯

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唯物園の狸灯です。狸は人を化かすと言われますが、人も嘘をつき人をよく騙します。しかし、そんな腹黒さの中にも、光輝ある霊性が宿ることを表しているそうです。

 

哲学の庭

唯物園から妙正寺川を渡った、同じ園内にある哲学の庭です。

ハンガリー出身の彫刻家、ワグナー・ナンドール作の、ガンジー、達磨大師、聖フランシスや、 釈迦(ブッダ)、老師、アブラハム、エクナートン、キリストなど世界の哲学者や聖人が集います。

それぞれ、みな中央の球を見つめているので、立場や信じるものは違えど、同じもの共通のものを見ているというのを表しているようです。

哲学の庭は撮影禁止エリアです。

 

鬼灯

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歴史民俗資料館で古い写真を確認したところ、かつては灯篭を上に乗せていたようです。唯物園の狸が人生観なら、こちらは唯心庭の鬼灯は人生観を表しているとか。

人間の中の妄想や邪悪な考えは、心の鬼のためだが、人の心の中には良心(灯篭)もあると、鬼が苦しんでいる様子だとか。

 

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園内には、昔懐かしい雰囲気の売店もあり、哲学堂の詳細なガイドマップ哲学堂揚げ煎餅なども販売しています。

ご興味があれば、ガイドマッップを片手に77カ所のスポット解説を見ながら、見てまわるのも楽しいかもしれません。

 

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ちょっと内容が、子連れ向けではないような気もしますが、3歳娘も幽霊や、天狗や、さまざまな像があり(意味はわからなくても)、楽しめたようです。

哲学堂から歩いて7分ほどのところに、鉄道模型の国内最大の鉄道模型のショールーム、ホビーセンターカトーもあります。

 

www.odekakeiku.com

哲学堂公園。この世界的にみても類のない、あまりに独創的な公園で、哲学を学ぶ旅に出るのもいいかもしれません。

 

哲学堂と中野のまちを楽しむ本 2016年 02 月号 [雑誌]: 東京人 増刊
 

 

哲学堂公園

〒165-0024 東京都中野区松が丘1ー34

TEL:03-3951-2515(哲学堂公園管理事務所)

開園時間:8:00(12月〜2月 9:00〜)〜17:00(3月〜9月 〜18:00)

 入園無料

西武新宿線新井薬師前駅から徒歩10分

都営大江戸線落合南長崎駅から徒歩15分