お出かけいく

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子どもと、お出かけ行く(育)。30代パパによる、子供に何事もリアルに体験させてみようという試み。

殺生石 松尾芭蕉も「奥の細道」で訪れた「九尾の狐」伝説の地。那須高原

いきなりですが、今日(記事を書いたている日)5月16日は「旅の日」。

330年前の今日、松尾芭蕉が「奥の細道」へと旅立った日を記念して「旅の日」とされたそうです。

ということで、今回は「奥の細道」で松尾芭蕉も訪れた、栃木県那須町にある殺生石について少し。

 

f:id:odekakeiku:20190516220401j:plain最寄りの駐車場に止めて、賽の河原を歩いていきます。ものすごい硫黄の匂いです。

この辺りは湯の花の採取場にもなっているそうです。

 

教傳地獄

f:id:odekakeiku:20190516220421j:plain殺生岩へと通じる木道の途中に、千体ものお地蔵さんは並んで立っておられました。

この辺りの名前は「教傳地獄」。

 

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「教傳地獄の由来」と書かれた案内を要約すよると

 後醍醐天皇の頃、教傳という悪さばかりをする小坊主がいました。

 その悪ガキの小坊主も、28歳になり住職となります。

そんなある日、友人と那須温泉へ湯治に行くこととなりました。湯治へと出かける朝、母が用意してくれた朝食を「まだ旅支度もできていない!」と怒り蹴飛ばし、そのまま出発してしまったそうです。

その悪業のためか、教傳が殺生石を見学するためにこの地を訪れた時、突如火炎熱湯が吹き出し、教傳は火の海の地獄に落ちて命を落としてしまったとか。

江戸時代も、ここは親不孝への戒めとして参拝する人が多かったそうです。

 

f:id:odekakeiku:20190516220425j:plainそんな話を聞き、あわれに思ったのか、5歳娘もお地蔵さんに合掌。

親孝行してくださいねw。

 

殺生石

f:id:odekakeiku:20190516231549j:plain天気は良くても、どことなく異様な感じのする殺生石。

 

f:id:odekakeiku:20190516231714j:plainこちらは有名な「九尾の狐」伝説。

中国の妖怪である九尾の狐(9つの尾っぽを持つ狐)が、日本に渡来し女性に化け「玉藻の前」と名乗り朝廷に仕え日本を滅ぼそうとします。

しかし、陰陽師の阿部泰成(安倍晴明の直系の子孫)に正体を見破られてしまい、ここ那須へ逃げて来ます。朝廷は三浦介と上総介に討伐を命じ、九尾の狐は退治されてしまいます。九尾の狐は、毒気を放つ毒石になり近づく人や獣を殺し続けました。

源翁という和尚が大乗経をあげると、石は3つに割れ、その1つがここに残ったそうです。

 

那須温泉神社

f:id:odekakeiku:20190516220443j:plain温泉が湧き出るところには、必ず神社あり。

 

f:id:odekakeiku:20190516220447j:plain神社の鈴も硫黄で腐食しています。

 

f:id:odekakeiku:20190516220451j:plain昭和天皇御歌碑

「空晴れて ふりさけみれば 那須岳は さやけく聳(そび)ゆ 高原(たかはら)のうへ」

芭蕉の句碑を探しましたが見つかりませんでした。代わりに昭和天皇の歌碑を境内で見つけました。

 

ちなみに芭蕉が詠んだ句は二句

「石の香や夏草赤く露あつく」

この地に訪れる時に、馬子に何か詠んで欲しいと頼まれて詠んだ句↓

「野を横に 馬引きむけよ ほととぎす」

 

f:id:odekakeiku:20190516220529j:plain駐車場に戻り、駐車場のトイレに入ったら、手洗いの蛇口も腐食していました。

殺生石の魔力?恐るべし。

 

 

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