お出かけいく

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子どもと、お出かけ行く(育)。30代パパによる、子供に何事もリアルに体験させてみようという試み。

マリモは何物?なぜ丸いのか?阿寒湖だけでなく山中湖や琵琶湖にも生息?企画展「マリモの謎」科博

今回は、上野の国立科学博物館で開催されていた企画展「マリモの謎 どこからきたのか?なぜまるいのか?」へお出かけした記録です。

(開催期間:2017年8月22日〜10月9日。もう終了しています。)

 

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子供の頃、北海道のお土産でマリモをもらって以来、長年の謎であったマリモ。

マリモは何物なのか?という疑問に対し、少し謎が解けてとても楽しめた企画展だったので備忘録として残します。

 

マリモ発見120年?

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科博のパンフレットにも「マリモ発見120年」と記載されていましたが、1897年(明治30年)に、札幌農学校の学生だった川上瀧彌氏が発見し発表したそうです。

今年(2017年)はちょうど、マリモ発見120年だそうです。

 

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とはいえ、実はそれよりも前の明治27年(1894年)に阿寒湖で採取された標本も展示されていました。当時は関心がもたれず、発表にいたらなかったそうです。

そもそも、アイヌの人々はそれらよりも以前に当然マリモの存在は知っていただろうし、 マリモ発見120年という表記は、ちょっと?です。

 

マリモは世界中に分布

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マリモの生育地は、北海道の阿寒湖だけではなく、国内では青森や、山中湖、琵琶湖などにも生息。

海外でもロシアや北ヨーロッパを中心に、北米などにも分布しています。

ところが、直径10センチ以上にもなり、綺麗な球体をつくるマリモは、阿寒湖のマリモだけだそうです。

(アイスランドのミーヴァトン湖という湖にも大きな群生地があったそうですが、2014年に消滅してしまったそうです。)

 

マリモの故郷は日本

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世界中のマリモの遺伝子を解析してみたところ、塩基配列が異なる5つのタイプの遺伝子がみつかり、それらの元となる祖先型を含む3つの型が日本でもみられることから、マリモの故郷は日本だと推定されるそうです。

 

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そのマリモをロシアや北ヨーロッパ、北米に運んでいるのは、マリモを食べる白鳥などの水鳥ではないかと考えられているそうです。 

 

 マリモはなぜ丸い?

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マリモの最大のミステリーは、なぜ阿寒湖のマリモだけ、あんなに大きく丸くなるのか?ということ。

 

マリモを守る。―若菜勇さんの研究

マリモを守る。―若菜勇さんの研究

 

企画展開催中に科博でも販売されていた児童書「マリモを守る」(理論社)に、さらにわかりやすく記載されていました。

 阿寒湖では、湖上を沖から北岸に向かって風が吹いています。それによって湖の中もゆらいでいます。でも、嵐でもないかぎり、マリモが岸に打ち上げられることなはなく、同じ地点におさまったまま、湾の中でゆれ動く水の力をかりながら自分も動くのです。そしてまんべんなく日の光があびられるようにだんだんと形もまるくなっていきます。

「マリモを守る。若菜勇さんの研究」P21 理論社

 

あの丸いマリモは1つの生物ではなく、藻の集まり。

阿寒湖の神秘的な丸いマリモは、阿寒湖の絶妙な水の動きがつくりだしているそうです。 

 

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半分に割ったマリモ

大きく育ちすぎると、マリモの中心まで光合成でつくった栄養が届かなくなり、中心から少しづつ枯れて、空洞になっていくそうです。

 

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巨大マリモ。阿寒湖産。

大人の顔ほどもあろうかというくらい巨大なマリモ。

今まで、見つかった最大のマリモは34センチとか(「マリモを守る」より)。

 

山中湖のマリモ

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山中湖のマリモ

富士五湖の1つ、山中湖には「フジマリモ」が生息しているそうです。

1956年に、地元では「ししのフン」と呼ばれていた小さなマリモを、東京から遊びに来ていた小学生が採集して育て、自由研究にまとめていたそうです。

現在、山中湖のマリモは糸状のみで丸いマリモは絶滅したのでは?と言われていたところ、当時のその小学生が採集した丸いマリモが、50年以上の月日が経ってもまだ生きており、2011年に国立科学博物館に持ち込まれました。

「幻のマリモ健在(夏休み研究で繁殖)」と新聞にも取り上げられたそうです。

その話は、「たくさんのふしぎ 富士山のまりも」(福音館書店)で絵本として出版されています。

富士山のまりも (月刊 たくさんのふしぎ 2014年 03月号)

富士山のまりも (月刊 たくさんのふしぎ 2014年 03月号)

 

 取り寄せて読んでみましたが、その小学生は、今は定年退職し50年以上前の自由研究の続きをしているとか。

 

マリモの奥深さが学べた、とても楽しい企画展でした。

 

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