KIKUMI SENBEI
今回のおやつは、古い街並みが残る谷根千の千駄木にある、菊見せんべい総本店さん「めずらしせんべい」です。
菊見せんべい総本店
菊見せんべい総本店の創業は明治8年(1875年)。創業140年を越す老舗のお煎餅屋さんで、近くに住んでいた森鴎外や夏目漱石もひいきにしていたそうです。
雰囲気の良い古風な感じのお店で、この日もついつい足を止めて中を覗く外国のお客さんと出会いました。
場所は、東京メトロ千代田線「千駄木駅」からすぐのところにあります。
こちらのお煎餅(1枚55円〜)は、形が四角形です。
長年の疑問だったので、お店の方に理由を聞いてみると
「丸いお煎餅は上品な感じ。それに対し、四角いお煎餅は庶民的だから」とのこと。
または、「円は天、地は方(天円地方)」という陰陽道の思想からとも。
ともあれ、どれも美味しいお煎餅ばかりです。
お煎餅屋さんですが、パンやサンドイッチも販売しています(ない時もあり)。
めずらしせんべい
今日のお目当のお煎餅は・・・
少し中に入ったところにありました。
めずらし煎餅(1袋560円)
我が家でも立ち寄るとよく購入する「めずらし煎餅」です。
そう、見た目は、あのハッピーターンそっくりです。
味はハッピーターンよりも少し甘く、食感はソフト。
手焼きの不均一な形が、またいい味を出しています。
素朴な懐かしい味で、一度食べ出すとなかなか止まりません。
少し粉を落として食べても、口周りには粉がつきます。4歳娘もこのお煎餅が大好物。
この「めずらしせんべい」いつからか、ハッピーターンの元祖?とも言われるようになりました(真相は不明)。
フィンガー
お店の方に「めずらしせんべいを、食べるといつも止まらないんですよ〜」と話すと
「こちらも止まらなくなりますよ!」と言われて、おすすめされたのがフィンガー。
フィンガー(1袋240円)
何度もこちらのお店に立ち寄ってはいますが、まだ購入したことがなかったので、フィンガーもこの機会に購入してみました。
「やわらかいクッキー」と書かれていましたが、想像していたよりもさらに軽いクッキーでした。牛乳やミルクコーヒーがあいそうです。
菊見せんべいと団子坂
菊見せんべい総本店のある団子坂は、森鴎外や江戸川乱歩も住んでいたり、漱石をはじめ多くの小説家の作中にも度々「団子坂」の名前が出てきます(江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」のD坂も団子坂)。
そんな文学と深い関わり合いのある団子坂ですが、江戸時代から明治にかけては、職人が腕を競って作り上げた、菊人形の展示も盛んでした。
菊人形の発祥の地が、団子坂とも言われています。
お店の名前の「菊見せんべい」とは、そこからつけられたようです。
ごちそうさまでした。