以前、娘に「その歳にしては、飛行機乗っている方じゃない?」と言われ、少し真面目に搭乗回数を数えてみたら、3歳2ヶ月の時点で40回近くも飛行機に乗せていました。
小さい子連れの、飛行機大丈夫なの? 迷惑かけない? 泣かない? よく聞かれる質問です。
子連れで、飛行機旅行を計画されている、ご家族も多いかと思うので、今回は、僭越ながら、お出かけいく流、できるだけ静かに搭乗させる搭乗術を、少しばかり紹介させていただきます。搭乗させる年齢や、お子様の個性にもよると思いますので、あくまでも参考程度で。
まず、うちの娘の初めての搭乗体験は、生後2ヶ月目の里帰り出産からの帰りでした。最初は、さすがに親もおっかなびっくり。ちょうど、ネット上で、赤ん坊を飛行機に乗せるのは、非常識か否か?。というような話題が騒がられていた時期でもあり、飛行機に乗せるのが正直怖かったです。
最初の搭乗は、終始泣くこともなく、無事にクリアー。
飛行機を降りる時に、乗務員さんから、「生まれたばかりですか?おめでとうございます!。小さい、あんよが可愛くて、すごく癒され、励まされました。ずっと見ていたんですよー。またねー。」とのお言葉をいただき、安堵。飛行機旅の赤ん坊は、迷惑な存在なだけでもないんだなと感じました。
2回目以降の搭乗も、比較的静かではありましたが、2歳になるまで、ずっとではないですが、泣くこともしばしば。2歳を過ぎたあたりからは、泣くことも、ほとんどなくなりました。
乳幼児は高度を下げはじめてから、気圧の変化で耳が痛くなるようで、フライトの後半に泣くことが多かったです。
では、対策です。
対策1
機内では、寝かせる
対策は、ほぼこれにつきます。寝かせるために、いつもお昼寝する時間のフライトを選んだり、空港に着くまでの間、なるべく寝かせないようにしたり、飛行機に午後に乗る日は、めいいっぱい遊ばせて疲れさせておいたり。早朝のフライトも、よく寝てくれます。
日本国内の国内線を利用する場合は、1〜2時間のフライトというのが、ほとんどではないでしょうか。あわよくば、フライト中ずっと寝てくれているという、ありがたい事も。
当然、快適に子供が寝ていられるように、オムツは搭乗前に変えておく、温度調節しやすい服装にしておくこと等も忘れずに。
また、大手航空会社の大型機には、ベビーベットの用意がある機材もあります(使用できる座席に限りがあります)。親の手があくので、長距離の国際線などを利用する時は便利です。機内食の時に、これで寝ていてくれると、この上なしです。
対策2
食べさせる・飲ませる
大人もそうですが、食べている時は、比較的静かなものです。
小さなおにぎりや、おやつ等を用意しておいて、安定飛行に移ったら食べさせたり、機内サービスのドリンクを飲ませたり。大気の状態等で、いつも機内サービスのドリンクが出るとは限らないので、あらかじめ子供用のドリンクを手荷物に用意しておくのもいいでしょう。
子供が機内で泣く原因のひとつに、気圧の変化で耳が痛くなるからだとも言われています。鼻をつまんで唾をのみこんだりして治した経験がある方もいらっしゃるのでは。子供も、同じです。母乳を吸わせて与えるのが、一番効果があるようですが、ドリンクや食べ物を食べさせて治すのもいいのではないでしょうか。少し大きな子なら、飴をなめさせたりも効果ありますね(パパの小さい頃の経験では、飴が一番効果ありました)。
対策3
機内では、楽しませる。
当たり前と言えば、当たり前です。
ただ、いつもと違った、新しいおもちゃを、こっそり用意しておくというのも、重要です。大手航空会社なら、子供には機内サービスで離陸前後におもちゃが配られると思います。これも効果絶大ですが、機内でいただくおもちゃが飽きた時用に、あらかじめ、ちょっとした新しいおもちゃや子供の本を用意しておきます。ポイントは、あらかじめ買っておいてから、見せないでこっそり隠しもっておくことです。そしてぐずった時に出番です。子供にとって、予想外の意外な物を出すことによって、ころっと気分が変わります。予想外の意外な物で気分を変えるというのが重要です。
音量が大きくなりすぎないように注意すれば、機内のキッズプログラムを、用意されているヘッドホンで聞かせるのも効果的です。キッズプログラムが合わないようなら、ヘッドホンのプラグを手持ちのスマホやiPodなどにつないで、いつものお気に入りの曲を聞かせるのもいいでしょう。
またスマホやiPadに、子供のお気に入りの動画を入れておいて、最終手段として見せることもあります。国際線には映像プラグラムの用意がありますが、いつも子供に適したものが入っているとは限りません。
対策4
窓側で、なるべく後方の座席をとる。
対策3の楽しませるにも通じますが、窓側で景色を見るのは、やっぱりおもしろいものです。機上から見る風景は、やはり日常とは違い感動のシーンも多々あります。
それに、授乳をさせる時は、やはり窓側でないと、落ち着きませんしね。
後方の席というのは、トイレが近くて便利というのもありますが、どうしても落ち着かなくて仕方ない時に限り、後方のドア付近で、立ってだっこしながら、あやせるからです。飛行機の前方は、たいてい上位クラス(ファースト、ビジネスクラス)ですし、目立つので、やはり後方がいいでしょう。もちろん、大気が不安定な時や、混雑している時、乗務員の方が忙しくされている時は、やめましょう。また機上では、急な揺れもありうるので、航空会社的にはあまり、立ったままいるのは控えてほしいと思っていることでしょう。あくまでも、最終手段、自己責任で。
対策5
大手航空会社がいいかも、機種は787がいいかも
ここからは、どちらかと言うと、いいかも?というレベルの話ですが。
大手航空会社というのは、ここでは、格安航空会社LCC以外ということです。LCCは、やはり値段的にも魅力的ではありますが、サービスはJALやANAなどの大手航空会社には、当然劣ります。LCCにもよりますが、おもちゃや、ドリンク、音楽のキッズプログラム、飴等のサービスがなかったり、限定的というのは、一般では小さい事のように思えますが、子連れの旅には少し大きな事のように思えます。
以前、どうしても泣き止まない時に、乗務員の方が、紙コップに飴を入れてフタをして、カラカラと音を鳴らしながら、泣いている我が子に持って来てくださいました。それを、いただいた瞬間に、嘘のように泣き止んだのです。これも対策3の意外性の効果です。こういった気の利いたサービスは、大手ならではでしょう。(もちろん大手だからといって必ずしてくれるとは限りません。)
もちろん、LCC使ってみて平気だったという方もいると思います。
787というのは、2012年ごろからJALやANAで本格的に導入された、最新鋭の中型旅客機ボーイング787型機のことです。
特徴はカーボン素材でできており、室内の湿度を適度に保つことができる(金属をメインに使っていないから、錆びる心配をしなくていい)、金属素材よりも丈夫なため気圧が高めに設定されている(耳詰まり、疲労の緩和)、静寂性、機内アナウンスがクリア、LEDを使った心地よい照明など、機内環境を従来機より大きく改善している機体です。はじめは、従来機との違いがあまりわからなかったのですが、パパは、仕事で回数を重ねて搭乗したり、長距離を乗ったりするうちに、やっぱり787は良いと感じています。
また、カーボン素材で強度が増したことにより窓も大きくなっています。以前は、日差しが強かったりするとシェード(日よけ)を下げていましたが、787はボタン式の五段階電子式シェードで外からの明るさを乗客自らが調整できて、外が見えなくならないのも特徴です。
対策6
日常から飛行機を意識させる
飛行機は、見上げれば飛んでいることが多い、意外に身近なものです。飛行機の音がしたら「飛行機どーこだ?」とお子さんに問いかけてみたり、「あの飛行機は、どこに行くんだろうねー」とか「こんど、飛行機乗るんだよー」とか、少しでも関心をもたせておくのも良いかもしれません。うちの子は女の子ですが、飛行機の音がすると真っ先に探して「あ、飛行機!! 見えた?」と指をさして教えてくれます。日常から、そのように身近なものにしておくと、いざ飛行機に乗る時はワクワクするものです。
飛行機は、非日常の体験ができます。小さい子にとっては感じることも、大人と違って大きく、色々学ぶことも大きいでしょう。親も子供も楽しく心地よく乗って、少しでも飛行機を好きになってもらいたいです。長々と書いてしまいましたが、少しでも、ご参考になる箇所があれば幸いです。
乱文失礼いたしました。