ラスコー展 上野国立科学博物館 謎の多いクロマニョン人の洞窟壁画
今回は、上野の国立科学博物館で開催されているラスコー展へお出かけした記録です。
初めは正直言うと「科博は、またまたマニアックな特別展やるな〜」と思ってしまいました。
先日は、天皇皇后両陛下もご覧になったというラスコー展。
東京、宮城、福岡で開催されます。
- 東京展(2016年11月1日〜2017年2月19日)
- 宮城展(2017年3月25日〜2017年5月28日)
- 福岡展 九州国立博物館(2017年7月11日〜9月3日)
いざ行ってみると意外とおもしろく最後まで楽しめたので、備忘録としてほんの一部を書き残します。(開催地によって、展示等が異なる場合があります)
クロマニョン人
およそ4万数千年前〜1万4500年前という、はるか昔。
ヨーロッパで狩猟採取生活を送っていたクロマニョン人と呼ばれる人々がいました。
等身大のクロマニョン人の母子
4歳娘は、これを見て「これ本物?」と聞いてきました。
たしかに今にも動き出しそうな本物と思ってしまうほど精巧にできています。
古代人類の復元を専門とするフランスの芸術家が、考古学的証拠に基づいて作成したそうです。
オシャレさんですね。毛皮も暖かそうです。
実際に発見された骨の化石をもとに復元されているそうです。
現代人と、変わらないような顔立ちです。
頭に被っている帽子のようなものは、貝殻のビーズでできた頭飾り。
実際に、埋葬されているところに、このような飾りがあったそうです。
しかし、本当に現代人のようです。
クロマニョン人と、さらに昔のネアンデルタール人との大きな違いの1つに、クロマニョン人は絵を多く描き残している事だそうです。
ラスコーの壁画が描かれた時代のヨーロッパ
ラスコーの壁画が描かれたといわれているのは約2万年前。
氷河期で寒く、ヨーロッパにもマンモス、バイソン、ホラアナライオン、オオツノジカといった、今では絶滅した大型の動物が多く生存していたようです。
ラスコーの壁画には、その時代に生息していた動物が多く描かれています。
ラスコーの洞窟
フランスやスペインなどには、クロマニョン人が描いた壁画が残っている洞窟は300ほどあるそうです。
その中でも、ラスコーは質と保存状態が1番良いそうです。
そんなラスコーも、発見されてから人の出入りが多かったせいもあり(空気中のバクテリアやカビが増殖して)壁画の損傷が進み閉鎖。今では研究者であっても、滅多に入ることができないそうです。
閉鎖され見ることができないラスコーの壁画を、最新のテクノロジーで岩の質感まで忠実に再現したのが今回の特別展の目玉。
ラスコーがあるフランスでも、ここまで忠実に再現した壁画はないそうです。
数分おきに、明るさが変わり、隠れた動物が幻想的に浮かび上がります。
黒い牝ウシの背後に、馬が列をなして行進しています。
この絵を、よく見ると・・・
ウシの足元に、謎の四角形の記号のようなものが。
赤、黒、茶、紫で色付けされているそうですが、紫だけ他では使用されていていない色だそうです。
いったいなんの意味があって、この四角形の記号のようなマークが描かれたかは、わかっていないそうです。
2頭のバイソンが描かれています。
左のバイソンが、赤く怪我をしているように見えましたが、一説には春に毛が生え変わる色を表しているとも。
右のバイソンを若干薄く描き、立体的に見せています。
泳ぐシカ
実はこの絵、足場の悪い高い位置に描かれているそうです。
ハシゴのようなものを使ったのか、どのようにして描いたのかは、謎だそうです。
ラスコー洞窟の中で一番深い場所の描かれた、この絵。
この絵は、とても非常に不思議な壁画だそうです。
1番右の大きなバイソンのお腹から腸のようなものが出ています。
そのバイソンの先には、倒れた人のような絵。
よく見ると、顔が人間ではなく、鳥です。なので鳥人間と呼ばれているそうです。
それに、左のケサイと思われる動物の尾っぽの後ろに、黒の点が6つ。これも意味がわかっていないとか。
しかも、この壁画だけ色は使わずに、黒だけで描かれているそうです。
色々と不可解な点が多いこの壁画。とてもミステリアスな感じがします。
家に帰ってからも家族で、この壁画はどんな意味なのか話題に出ました。
鳥人間は宇宙人説、事故を描いた説、などなど
この壁画に、どういう意味があるのか、想像を膨らましてみるのも大変おもしろいです。
ラスコー展 お土産売り場
毎回、特別展では最後のお土産コーナーも、楽しみにしています。
今回はラスコーという少しマニアックな特別展で、
洞窟的な・・・? クロマニョン人的な・・・?
いったいどんなお土産グッツを取り揃えているのでしょうか。
想像できません。
ビーフジャーキーとビーフカリー・・・
たぶん壁画にも描かれていたバイソンから連想してだとおもいます。
しかも、パッケージがラスコー展オリジナルです!
となりの商品紹介のPOPには、
「黒い牛だけにチョットばかりブラックユーモアの効いたインパクト大なフード!」
お土産自体に、インパクトがあるかどうかは、わかりません。。
忘れてしまいそうになりますが、ここは天下の国立科学博物館。天皇皇后両陛下もご覧になられた特別展です。
ただPOPのセンスは良く、インパクトあります。
クロマニョン人がワインを飲んでいたかどうかはわかりませんが、という飲んでいなかったと思います。
ラスコーはフランスにあるので、オリジナルワインです。
よく見ると、描かれている絵は、壁画に描かれていた赤い背中のバイソン。ワインは恐らく赤です。
焼印入りバウムクーヘン
フランスだからワインはわかりますが、バウムクーヘンってドイツのような。
「この壁画は、ひとりじゃ食べきれない!」と書かれているように、壁画がバウムクーヘンに描かれています。
ちょっと意味がわかりません。。。
4歳娘が、お土産はこれがいい!と言っていた、ラスコー特設のオリジナルピンズコレクションのガチャガチャ。
やらせてもいいかなと思いましたが、
クロマニョン人がキューピーです。
クロマニョン人の頭骨が出ても・・・ですし
黒い牝ウシ(ゴールド)が出ても・・・です。
なので、他のにしようねーと説得しました。
4歳娘が「じゃーこれ!」と言った、原始体験「火をつくる」の工作。
正直言うと、面白そうですが、4歳に火はまだ早いです。
帰ってから気になって調べていたら、アマゾンでも販売していました。
マンモスの体毛
第四紀・更新世、約1万年前の物だそうです。
マンモスの体毛は、うちの4歳娘はいらないそうです。
鳥人間の手拭い
鳥人間がすっかり気になってしまった、パパが購入したのは、鳥人間の手拭い。
先ほどの、オリジナルワインの下にも敷かれてあり、手拭いも気になってしまい購入。
他にもお土産はたくさんありましたが、ほんの一部を紹介しました。
最後のお土産コーナーも楽しませてもらった、ラスコー展でした。
東京上野公園 国立科学博物館
特別展 世界遺産 ラスコー展
クロマニョン人が残した洞窟壁画
2016年11月1日(火)〜2017年2月19日(日)